ワクチン2回接種の全員が抗体保有 若い世代ほどウイルス抑える力高く 病院が職員調査
2021/07/29 05:30
神戸新聞NEXT
兵庫県明石市の大久保病院で、新型コロナウイルスワクチンを2回接種した職員396人の血液を調べたところ、ウイルスの働きを抑え発症を防ぐ「中和抗体」が全員にあったことが分かった。若い世代ほど、ウイルスを抑える力の程度を示す抗体価が高い傾向を示した。
関連ニュース
2回目ワクチン接種の90代女性が感染 新型コロナ
ワクチン「打たぬ選択ない」免疫学の第一人者、慎重姿勢を一転 データで安全確信
「7分袖のワンピで大失敗」ワクチン接種した医療従事者が、アドバイスをまとめたイラストが話題 経験した副反応も紹介
米ファイザー製ワクチンを2回接種した看護師や医師らに対し、抗体検出試薬を使い、6月28日~7月21日に測定した。年代の内訳は、20代=66人▽30代=97人▽40代=129人▽50代=75人▽60歳以上=29人。
各年代の平均の抗体価は最も低かった60歳以上に比べ、30代は1・97倍、20代は2・23倍の数値を示した。同院では秋以降に再度測定し、抗体の持続性を調べるという。山村誠院長は「院内クラスターを回避できる可能性は高くなった」としている。
今回の調査で、変異株に対する抗体保有率は不明。ただし、横浜市立大学の研究チームの発表によると、アルファ(英国)株やデルタ(インド)株などに対しても、2回のワクチン接種者の同保有率は9割以上だったとしている。(井川朋宏)
【兵庫のコロナ情報】←最新のコロナニュースはこちら