高齢者宅、先回りで警戒電話 特殊詐欺阻止へ 2日から県警

2021/07/31 05:30

兵庫県警察本部=神戸市中央区

 兵庫県警は8月2日から、「特殊詐欺被害防止コールセンター」を開設する。詐欺グループから押収した高齢者らの名簿を基に、オペレーターが個人宅などへ電話をかけ、手口の説明や対処法の助言をする取り組み。来年3月末まで、民間会社に委託して10人体制で運用するという。 関連ニュース ATMの使用法を尋ねられたら私は必ず… 郵便局員の細やかな声かけ、高齢客の詐欺被害防ぐ たこバス車内で特殊詐欺防止アナウンス 女児の声で呼びかけ 松が丘小6年上村さん「思い込めた」 「電気料金が未納で…」指示されるまま、通帳とカードをポストへ 78歳のパート女性が1千万円詐欺被害

 県警生活安全企画課によると、詐欺グループは学校の卒業アルバムや流出した顧客情報、電話帳などを利用して予兆電話(アポ電)をかけているという。そこで、先回りして名簿掲載者に警戒を呼び掛け、被害防止を狙う。アポ電が多発したエリアでは、現金自動預払機(ATM)のある金融機関やコンビニ店にも連絡し、来店者への声掛けを依頼する。
 今年2~3月にコールセンターを設置した際は、2カ月間で個人宅約2万5千軒と、金融機関など延べ約1万軒に連絡したという。
 個人宅へは平日午前9時~午後5時15分に電話をかける。発信番号は「078・600・2694」。
(井沢泰斗)

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