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共同研究の成果について報告する難波洋三委員長=神戸市中央区下山手通5、兵庫県庁
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共同研究の成果について報告する難波洋三委員長=神戸市中央区下山手通5、兵庫県庁
研究対象となった紀元前5世紀の龍紋透彫鏡(りゅうもんすかしぼりきょう)=兵庫県立考古博物館提供
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研究対象となった紀元前5世紀の龍紋透彫鏡(りゅうもんすかしぼりきょう)=兵庫県立考古博物館提供

 兵庫県立考古博物館加西分館(加西市)が所蔵する中国古代鏡「千石コレクション」について、同博物館と「日鉄テクノロジー」(東京都)が30日までに共同研究の成果をまとめた。精密な成分分析を行い、主成分の時代ごとの変化をつかんだほか、真贋(しんがん)判定が困難だった同コレクションの一部資料を本物と確定させた。一連の情報は世界的にも重要といい、「青銅製品研究の基礎になる精度の高いデータを得られた」としている。(小尾絵生)

 分析は、先秦時代(紀元前8世紀ごろ)から唐時代(8世紀前後)の銅鏡30点が対象。銅鏡の一部(5ミリ角の範囲で厚さ2ミリ程度)を削り取り、微量元素を含む成分分析ができる「ICP分析」と、主成分である鉛の産地推定を可能にする「鉛同位体比分析」などを実施した。

 分析からは、鉛の産地が中唐ごろ(8世紀後半~9世紀前半)を境に変化することが判明。スズや鉛などの含有率が、時代によって変化することも確認された。こうしたデータが、銅鏡を比較検討する際に基準となる“ものさし”として活用できるという。

 また、偽造品にはほとんど含まれない微量元素も多数検出し、含有量も判明。本物かどうかで専門家の意見が分かれていた戦国時代(紀元前5~同3世紀)の作品を真作と科学的に確定できた。

 共同研究は2018年から開始。同コレクション調査研究委員会の難波洋三委員長(考古学)によると、この時代の銅鏡は貴重で資料を傷つける分析はほとんど行われておらず、まとまった研究としては「世界初挑戦」になったという。

 今回は、コレクションを築いた千石唯司氏の理解が得られたことなどから実現。通常行われる非破壊の分析に比べ、格段に精密な調査ができた。

 成果をまとめた報告書は後日販売予定。日鉄テクノロジー尼崎事業所文化財調査・研究室TEL06・7670・4182

 【千石コレクション】 美術コレクターの千石唯司氏(加西市)が2014年度、県に寄贈・寄託した。紀元前17~紀元後10世紀ごろに製作された中国古代鏡約300点で、質、量ともに世界最高水準とされる。

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