東京五輪、兵庫勢が躍進 「金」は柔道、野球、ソフトボールの3競技9人 史上最多48人の代表
2021/08/08 19:54
柔道の阿部一二三(左)と妹の阿部詩は、日本勢で初めて男女のきょうだいで金メダルを獲得した=7月25日、日本武道館(撮影・堀内翔)
期間中に2人追加され、史上最多の48人に上った兵庫ゆかりの日本代表。柔道の阿部一二三(パーク24、神港学園高出身)と阿部詩(日体大、夙川高出身)の兄妹をはじめ、ソフトボール、野球の3競技で計9人が金メダルに輝いた。8位以内の入賞者は26人で、兵庫勢全体の5割強を占めるなど自国五輪で躍進した。
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大会前半を盛り上げた日本のお家芸、柔道。男子66キロ級と女子52キロ級の阿部兄妹が、全競技を通して日本史上初の「男女のきょうだいメダリスト」となり、団体でも銀メダルを獲得した。
ソフトボールは2008年北京大会に続く栄冠。大阪市育ちで韓国から国籍変更した清原奈侑(日立、園田学園女子大出身)は控え捕手として支えた。
野球は、正式競技入り後では初の頂点に。山田哲人(ヤクルト、豊岡市出身)はチーム最多の7打点を挙げ、MVPに選ばれた。
サッカー男子も奮闘した。堂安律(PSVアイントホーフェン、尼崎市出身)がエースナンバー「10」を背負い、3位決定戦に挑むも敗北。1968年メキシコ大会以来の銅メダルを逃した。陸上は女子1500メートルの田中希実(豊田自動織機TC、西脇工高出身)が予選、準決勝と日本新記録を連発。中距離種目では28年アムステルダム大会女子800メートル銀メダルの人見絹枝以来、93年ぶりの日本人ファイナリストとなり、8位入賞と存在感を示した。
次代を担う中学生も羽ばたいた。代表11人中5人が兵庫勢という飛び込みは、日本男子最年少の14歳、玉井陸斗(JSS宝塚)が高飛び込みで7位入賞。3年後のパリ大会でのメダル獲得を期待させた。
期間中には、補欠だった馬術・総合馬術の北島隆三(乗馬ククレイン、神戸市垂水区出身)と、陸上男子1600メートルリレーの池田弘佑(あすなろ会、八鹿高出身)が正代表となった。(藤村有希子、金山成美)
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