土砂災害、洪水の恐れ 神戸市が「高齢者等避難」を発令

2021/08/17 20:10

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 神戸市は17日、土砂災害や洪水が起きる恐れがあるとして、市内の土砂災害警戒区域に対し、高齢者や体が不自由な人らに避難の開始を促す「高齢者等避難」(警戒レベル3)を一時発令した。約4万9千世帯、約10万3千人が対象。担当職員は開設した避難所で、新型コロナウイルスの感染防止対策にも追われた。

 市は市内の小中学校や市有施設など計335カ所を緊急避難場所に指定。同日午後6時半現在で、灘区や中央区などの14カ所に27世帯41人が避難した。
 避難所では、訪れた人の体温測定や手指の消毒を実施。密にならないようなるべく広い場所を確保したり、体調が悪い人には個室を用意したりしている。避難者が多くなった場合に備え、空間を区切る小型テントも準備しているという。
 同市は、避難をする際は食料と水、薬など、必要な物を自宅から持参し、避難所でのマスク着用を呼び掛けている。同市の担当者は新型コロナの感染急拡大を受け、「避難所が密になる可能性もある。自宅で安全が確保できれば、在宅避難も一つの選択肢。状況に応じて判断してほしい」としている。(三島大一郎)

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