兵庫県の自宅療養、初の4000人超え 1週間1000人増ペース 感染者の6割に
2021/08/25 22:30
神戸新聞NEXT
新型コロナウイルス「第5波」の感染拡大が続く中、兵庫県内では25日、過去最多に並ぶ1088人の感染が判明し、自宅療養者(24日時点)は4244人となって初めて4千人を超えた。今春の「第4波」で最多だった1817人(5月8日)の2・3倍に上る。県内の感染者(死者と退院者を除く)の約6割が自宅療養という事態になっている。
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県は今年4月9日、「自宅療養ゼロ」の方針を撤回し、同日分から自宅療養者数を公表した。7月から感染者の急増に伴い、自宅療養者も増える中、今月就任した斎藤元彦知事は、新規感染者について「宿泊療養か入院を基本とする」との方針を発表していた。
だが6日に自宅療養者は3カ月ぶりに千人を超え、14日に2千人、20日に3千人に達し、1週間に千人以上が増えるペースとなった。7月以降の感染者は若者が中心で50代以下が9割以上となったことから、高い割合の無症状や軽症の患者は多くが自宅療養になっているとみられる。
宿泊療養施設の確保数は拡大しているが、部屋の消毒作業などで入れ替えに一定の時間がかかることなどから、宿泊者は自宅療養者の6分の1程度の706人にとどまり、使用率は43・7%となっている。
一方、入院患者は過去最多の838人に上り、病床使用率は67・7%に。重症者も増加傾向で65人となり、重症用病床の使用率は45・7%となっている。
県感染症対策課の西下重樹課長は「自宅で容体が急変しても、入院調整が困難になることが想定される。まずは感染しないことが大事なので、危機感を共有してほしい」と訴える。
県は自宅療養者に対し、健康観察アプリによる1日2回の自己チェック、電話相談、血中酸素濃度の測定器貸し出しなどを実施している。同居者がいる場合、患者を個室にするか全員マスクを着けて十分換気し、タオルや食器などを共用しないよう注意喚起し、体調が急変すれば、24時間対応の専用相談窓口に連絡するよう呼び掛けている。(井川朋宏)
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