「外の世界へ」筋ジス患者の自立を応援 9月5日にオンラインセミナー

2021/08/27 05:30

「具体的な情報が得られる貴重な機会なので、ぜひ参加を」と呼びかけるスタッフら=西宮市西福町

 全身の筋肉が徐々に衰える進行性の難病「筋ジストロフィー(筋ジス)」。患者の多くが病院や施設で長年生活することを余儀なくされている。「外の世界に出たい!」「地域で1人暮らしをしてみたい!」-。そんな夢をみんなで応援する「筋ジス患者の自立生活セミナー」が9月5日、オンラインで開催される。自立生活を送っている患者が生の声を届ける。(鈴木久仁子) 関連ニュース 「筋ジストロフィー」闘病男性、著書の映画化へ協力呼び掛け 3Dプリンターで命つながる 筋ジス患者に救いの手 (4)筋ジストロフィー<後>


 主催は「筋ジス病棟の未来を考えるプロジェクト」で、NPO法人メインストリーム協会(兵庫県西宮市)が運営協力する。
 同協会のスタッフは全員が患者で、介助を受けながら自立生活を送る。中には「小学校の時から14年間も病院で暮らしてきた。今は社会貢献できる生きがいを見つけた」という人や「1人暮らしが実現し、家族の負担もなくせたし、トイレも外出も自由にできるようになった」という声も。本当に自立生活ができるのか、どうしたらいいのか、どんな制度があるのか-など、セミナーでは「自分たちがぶち当たってきた疑問に答えたい」と話す。
 セミナーは午後1時半~4時50分。筋ジスの主人公を描くノンフィクション「こんな夜更けにバナナかよ」の著者、渡辺一史さんの講演(午後2時10~40分)に続き、全国の自立生活当事者6人によるトークセッション(午後2時50分~3時35分)で具体的な生活の様子を紹介する。
 ほかに講演は、おおやぶ内科・循環器内科の大藪丈太医院長「在宅医療の立場から」(午後3時35~50分)▽岩野瑞紀さん「家族の立場から」(午後3時50分~4時5分)▽立命館大学の立岩真也教授(午後4時5~35分)-など。
 無料。ホームページ(https://tokusemi2021.wixsite.com/jiritsu)から参加。問い合わせは、自立生活センターとくしまTEL050・5896・8794

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