「1年前から対策ないまま」「印象にも残っていない」菅首相、退陣表明でまちの声

2021/09/03 21:48

菅首相の総裁選立候補見送りを伝えるサイネージニュース=3日午後、神戸市中央区(撮影・中西幸大)

 菅義偉首相の突然の退陣表明に、兵庫県内でも多くの人々が驚いた。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中、政府の対応への批判も多く、「最後まで後手後手」などと厳しい意見がある一方、難しいかじ取りを迫られた1年間に同情する声も上がった。 関連ニュース ワクチン「今は打たない」「まだ見送る予定」ママたちが選択する理由 接種をめぐるリアル体験談 豊田真由子が政府に緊急提言 緊急事態宣言はほとんど効果が無い、発想の転換が求められている 「批判されないことが第一に」五輪組織委職員、内幕明かす

 「やっぱりな」。明石市のアルバイト女性(54)はニュースに思った。「1年前から対策がないままで、具体的に何をしたのか印象にも残っていない。発信力があり、やりきってくれる人じゃないと首相は務まらない」と話す。
 神戸市須磨区の会社員男性(69)も「(退陣は)なるべくしてなった感じ。オリンピックも失敗。GoToトラベルでも感染者が増えてしまった」。次の首相には「専門家や国民の意見を聞いてほしい」と注文をつけた。
 一方、「ワクチン接種の進展などを頑張ってやっていた」と評価するのは、同市長田区の私立高校教諭(24)。「官房長官のときは手堅かった印象だが、責任がある首相の仕事は厳しかったのでは」と分析する。
 同市兵庫区のフリーター(18)は「急に安倍さんと交代し、大変な思いをしたと思う。どんな判断をしても批判されていただろう」と指摘。「同級生はコロナ感染は“運”みたいに思って遊んでいる。次は分かりやすくコロナの怖さを伝えられる人になってほしい」と話した。(高田康夫、丸山桃奈)

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