兵庫も緊急事態延長期間入り 解除新基準 8指標中5指標が届かず

2021/09/14 05:30

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 新型コロナウイルス緊急事態宣言は13日、兵庫県を含む19都道府県で延長期間に入った。まん延防止等重点措置は宣言からの移行を含め8県。政府の対策分科会が示した解除に関する新基準に兵庫の現状を照らし合わせると、病床使用率や重症者数など8指標中5指標が届いていない。宣言期限の30日までに、どこまで基準を満たせるか不透明な状況だ。 関連ニュース 兵庫のコロナ1年半 抗体カクテル「革命的効き目」 明石市立市民病院・阪倉長平院長 「正直、コロナ前よりも客が入ってる」自粛要請薄れる効力 兵庫など緊急事態延長 デルタ株にも効く抗体の作製に成功 特効薬開発、実用化へ 神戸の創薬ベンチャー


 12日時点のコロナ患者向け病床使用率は、宣言対象地域のうち兵庫など14都府県で、政府が示すステージ4(爆発的感染拡大)の目安となる50%以上だった。
 兵庫の場合、入院できている患者の割合「入院率」も、病床が逼迫(ひっぱく)すれば低くなるが、8月上旬から1割台が続き、ステージ4(25%以下)を脱していない。
 新たに加わった基準には、(1)重症者数(2)中等症者数(3)人口10万人当たりの自宅療養者と入院・療養調整中の患者の合計(大都市圏のみ)(4)救急搬送困難事例(同)-がある。
 (1)の重症者数はやや減少の兆しがあるが、順調に減る感染者数に比べ、感染第5波のピーク時の85人から大きく変わっていない。(4)の救急搬送が困難だった事例は、神戸市消防局によると、市内で9月6~12日に36件あり、このうち発熱や呼吸器症状のコロナ疑いがあったのは16件で4割以上を占めた。前週の31件(うちコロナ疑い16件)、前々週の33件(同19件)と比べ、ほぼ横ばいが続く。
 (2)の中等症者数は確定した数字がないため、県が示す「中等症以下」の入院患者で見ると、7日連続で減少。(3)では神戸市の10万人当たりの自宅療養・待機者が、1週間で約4割減の70・0人となり、基準の「60人程度に向かって確実に減少」の傾向となっている。
 現在の宣言対象地域では、飲食店に午後8時までの営業時間短縮を引き続き求め、酒類提供は停止。「百貨店・遊戯施設などの入場者数管理、制限」や「混雑した場所への外出半減」などを要請している。また、兵庫県は店内で会話時にマスクを着用しない客への退店依頼を求めている。(井川朋宏)
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