神戸市長選 現職・久元氏が公約を発表 都心再整備、着実に推進

2021/10/01 10:00

神戸市長選の公約を発表する久元喜造氏=30日午後、神戸市役所(撮影・小林良多)

 神戸市長選(10月10日告示、同24日投開票の予定)に立候補を表明している現職の久元喜造氏(67)=自民、立民、公明、国民推薦=が30日、公約を発表した。新型コロナウイルス対応を含めた市民病院の機能強化や、都心・三宮再整備の推進など250項目を掲げ、「2期8年の成果を全面的に開花させる」と語った。(三島大一郎) 関連ニュース <2025ひょうご選挙展望>【町長・町議ダブル選】香美、上郡、新温泉、多可 <2025ひょうご選挙展望>【町議選】福崎 <2025ひょうご選挙展望>【町長選】猪名川、佐用、神河

 コロナ禍における基本的な考え方として、久元氏は「ウイルスがもたらす災厄を最小限に抑え、平穏な日常を守り、経済活動との両立を図る」と説明。市民病院の機能強化や保健師の拡充、市内事業者の支援の充実などを盛り込んだ。
 1期目の公約から掲げる都心部の再整備については、三宮やウオーターフロントエリアの開発を着実に進めると強調。回遊性を高めるため、次世代型路面電車(LRT)の導入などを本格的に検討すると表明した。国際化を目指す神戸空港と都心とのアクセス向上にも取り組むとした。
 医療・福祉分野では、西神戸医療センター(西区)の将来的な移転・建て替えを検討すると発表。認知症の診断助成と事故の救済制度を組み合わせた「認知症神戸モデル」の拡充や、全国制度化に向けた働き掛けも進める考えを示した。
 教育面では、中学校給食の全員給食の実現に向け、給食センターの整備や給食費の負担軽減を掲げた。また、全小学校区で子ども食堂を展開するとし、「場所に関する相談など実施主体となる団体の後方支援を行う」と述べた。
 このほか、夏場の抜本的な高温対策の実施に向けた調査・研究▽駅周辺や通学路などの防犯カメラの増設▽行政手続きの情報通信技術(ICT)化の推進▽行財政改革や職員数の削減-などを並べた。
 久元氏は「1期目に種をまいた計画が、2期目に形になって現れてきた。3期目にはさらにスピードを加速させて、目に見える成果を上げていくことに注力したい」と力を込めた。

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ