<明日を選ぶ> 近畿タクシー社長・森崎清登さん(68)

2021/10/08 09:30

森崎清登さん

■観光需要、去年から消えたまま 関連ニュース 南海トラフ臨時情報「JR運休は方向性が違う」 発表1カ月 気象庁の検討会委員に聞く <東播 夏のノスタルジア>【中】海岸線 憩いの渚、今は人工の浜に 海水浴場で男性が意識不明に シュノーケリング中か 豊岡・竹野

 うちの「お花見タクシー」をご存じですか。宴会セット付きのイベントタクシーです。ほかにもパン屋を巡ったり、海水浴場へ運んだり。長年「おもろい」と思う企画に取り組んできました。地元を元気にしたい。その一心からです。
 コロナで観光客は激減。観光関連の需要は去年から消えたまま。うちは流しの割合が少なく、バスの運行管理など他の事業もある。コロナの影響を最小限に抑え、何とか会社を維持できています。でも、赤字に陥った同業他社もあると耳にします。
 中学の恩師から「政治とはみんなを幸せにする仕事」と教わりました。最近の国政はどうでしょう。五輪を強行開催し、場当たり的なコロナ対策を続けている。何をやっているのか。
 不特定多数の人を乗せるタクシー運転手の感染リスクは高い。せき込む乗客でも拒否はできません。保健所に教えてもらった方法で車両の消毒を続けていますが、運転手が抱える不安は今も消えません。
 実はコロナ後の次の一手も考え中です。少しでも世の中が明るくなれば。そのためにも、人物や政策を見極めて1票を投じるつもりです。(末永陽子)
     ◇
 衆院選(19日公示、31日投開票)を控え、有権者は政治にどう向き合い、1票にどんな思いを込めるのか。それぞれの思いを聞いた。このシリーズは随時掲載します。

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