コロナ禍、公明の集票活動どうなる? 感染減「先月後半からやっと」

2021/10/13 09:55

公明党の立候補予定者の街頭演説に集まった支援者ら=10日午後、西宮市名塩新町

 【質問】公明党の支持層は選挙になると、知人に投票を呼び掛ける活動が盛んだという印象があります。新型コロナウイルスの感染が広がる以前は、知り合いの自宅を訪ねて回る人も多かったように聞きますが、コロナ禍の今、動きに影響はないですか。 関連ニュース JR西、明石の新幹線車両基地の整備を断念「コロナ禍前の利用水準に戻らず」 市に伝達 コロナ禍に子猫をお迎え 警戒心が強く抱っこが苦手→ゴロゴロとリラックスする姿に家族みんなが癒される お食事処、福助グループの本店復活 コロナ禍閉店から4年ぶり 十割そばを軸にランチに力点

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 公明党は1964年に結党し、党員数は約45万人。自民党員(約113万人)の半分以下ですが、支持母体となる宗教団体の創価学会は公称827万世帯に上る巨大な組織です。独自候補の支援のほか、連立政権を組む自民党の候補を応援する選挙協力に取り組んでいます。
 集票は学会員にとどまらず、「F」(フレンド)と呼ばれる友人、知人へと運動を広げていきます。3人の子どもを持つ公明党員の女性(52)=神戸市=は選挙のたびに友人宅を訪ねるといいます。
 「感染者数が減ってきた9月後半からようやく、衆院選に向けた支援のお願いに回り始めた」。10月1日に緊急事態宣言が解除されるまで党の集会はほとんど行われず、国内でコロナの感染拡大が始まった昨年から、訪問活動は控えていました。
 学会員の選挙活動は人それぞれ濃淡がありますが、この女性は付き合いの長い友人らに「何十人単位で会う」よう心がけているといいます。「何もしなければ追い風は吹かないのが公明党。国民目線の政策を進める姿勢と実績を伝えなければいけない」と考えているからです。
 「政策への理解と共感を広げるには日数がかかる。党のチラシなどを直接手渡し、説明する必要があるから」と話し、選挙の足音が近づく中で動けないのはもどかしかったといいます。一方で、コロナ禍で運動会など子どもの学校行事の多くが週末から平日に切り替わり、土日が動きやすくなりました。期日前投票が始まる20日直前の土日も、フル回転で臨むそうです。
 公明党は今回の衆院選で全国9小選挙区で擁立する公認候補全員の当選のほか、比例では前回よりも100万票以上多い800万票の獲得を目標に掲げています。学会員の高齢化などで組織力の低下が指摘される中、存在感と影響力を示せるかが注目されます。(衆院選取材班・金 旻革)

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