2050年のあるべき県政は? 「躍動する兵庫」へ審議会が骨子案

2021/10/19 05:30

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 兵庫県は、2050年のあるべき県政の将来像を描く新全県ビジョンの骨子案を示した。斎藤元彦知事が掲げる「躍動する兵庫」を目指し、「すべての人が希望を持って生きられる」「一人ひとりの可能性が広がる」社会実現を盛り込んだ。

 「長期ビジョン審議会」(会長=五百旗頭真・兵庫県立大理事長)で、このほど明らかになった。
 新ビジョンは01年策定、11年に改定された県の指針「21世紀兵庫長期ビジョン」に代わるもので、井戸敏三前知事時代の19年秋から検討が始まった。有識者による会議や県民との意見交換を経て、今年2月に作った「県将来構想試案」をたたき台に、今回、骨子案をまとめた。
 骨子案では、目指す社会の姿として「自分らしく生きられる社会」「新しいことに挑戦できる社会」「誰も取り残されない社会」など5項目を挙げた。
 具体的には、多様な生き方を自分の意思で選べる▽子どもの個性を伸ばす教育が営まれ大人になっても学び続けられる▽性別や障害、国籍に関わらず自分らしく生きられる-ことなどを掲げる。「自立した地域経済」「持続可能な社会」にも言及した。
 審議会で斎藤知事は「540万人が乗る船を時代の流れに合わせてかじ取りするため、腰を据えて議論し、県の将来あるべき姿を見定めたい」と述べた。
 県は今後、各地でフォーラムを開いた上で、12月の審議会で新ビジョン案を議論する。来年3月には九つの地域ビジョンと合わせて策定予定。策定後は、政策目標「地域創生戦略」に反映させ、実行に移す。(大島光貴)

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