<人>兵庫県アマ囲碁名人戦A級で初優勝した笠原悠暉さん

2021/10/19 09:15

笠原悠暉さん

 兵庫県明石市で開かれた第65回兵庫県アマ囲碁名人戦(神戸新聞社主催)のA級で初優勝した。一昨年は決勝で敗れ、昨年はコロナ禍のため決勝大会が中止になった。「優勝を逃し続けてきたので素直にうれしい」と笑顔を見せる。 関連ニュース 一力遼天元が初防衛、四冠を堅持 囲碁の第50期天元戦 挑戦者の芝野虎丸九段に3勝1敗 <人>兵庫県アマ囲碁名人戦A級で優勝した 佐々木涼真さん 兵庫県アマ囲碁名人戦 A級は高校教諭の佐々木さん2度目V


 灘中学、高校を経て現在は大阪市立大経済学部1年。小学2年から高校1年にかけ、受験期以外は日本棋院関西総本部の院生としてプロを目指した。主に大学生が出場した昨年の全日本学生囲碁最強位戦では、8人による決勝トーナメントへ唯一の高校生として進出し、優勝を果たした実力者だ。
 「やるからには何でも一番を目指したいタイプ」と自らを分析し、将来は世界戦で優勝することが目標だ。しかしこの1年は、思うように勝てない日々が続いた。
 そんな中で迎えた県アマ囲碁名人戦。「自分の打ちたいように打とう」と臨んだ決勝の相手は県大会常連の強豪だった。序盤の作戦ミスで形勢を損ねたが、徐々に追い上げ、僅差で栄冠をつかんだ。高いハードルに向かって走りだすための「自信を取り戻すきっかけになった」と語る。
 「形(かた)にとらわれない手を打ってうまくいったときが好き」と囲碁の魅力を語り、山下敬吾九段(43)や羽根直樹九段(45)ら、自分のスタイルを貫き続ける強豪に憧れる。趣味は全国大会出場経験もあるモノポリーなどのボードゲーム。神戸市東灘区在住。両親と3人暮らし。19歳。(井原尚基)

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