与野党党首級がそろい踏み 野党共闘を「票がほしいだけ」 首相交代に「表紙だけ替えて」

2021/10/24 21:36

神戸に応援演説した公明党の山口那津男代表=24日午後、神戸市中央区加納町4丁目(撮影・鈴木雅之)

 衆院選の運動期間中唯一の日曜日となった24日、兵庫県には公明党の山口那津男代表や立憲民主党の枝野幸男代表らが応援に入った。岸田文雄首相が掲げる「成長と分配の好循環」や若者世代への給付金の財源など、国民の生活再建策を巡り主張を展開。新型コロナウイルス対策の営業時間短縮要請などが解除されて最初の日曜でもあり、街頭では多くの有権者が足を止めて聴き入った。(古根川淳也、長谷部崇、金 旻革) 関連ニュース コロナ禍、公明の集票活動どうなる? 感染減「先月後半からやっと」 比例代表「民主党」が二つ 立民と国民、略称が同じ 「民主」なら無効か 92年には日本新党と国民新党が 立憲民主って、旧民主と変わり映えしない? 枝野代表に聞いた

 山口代表は党の比例候補を応援するため神戸・三宮の駅前で遊説。コロナ対策として1人10万円を支給した昨年の特別定額給付金を挙げ「(当時の)安倍総理に直談判して実現できた」と連立政権での実績を強調した。
 18歳以下の子どもに一律10万円相当を支給する公約「未来応援給付」にも触れ「総額2兆円の予算は昨年度の一般会計決算の剰余金約4・5兆円で確保できる。未来に借金を残さない」と主張。立憲民主党と共産党の野党共闘を「選挙の票がほしいだけで無責任。日本の行く末を任せられない」と批判した。
 一方の枝野代表は報道各社の情勢調査で接戦が伝えられる兵庫1区(神戸市東灘、灘、中央区)など県内3カ所を訪問。神戸・元町の街頭では岸田首相が掲げる「成長と分配」に触れ、「経済成長していないことが問題なのに理解していないのか。適正・公正な再分配こそが消費を伸ばす」と主張した。
 衆院選直前の首相交代についても「表紙だけ替えて、命と暮らしを守れるのか」と皮肉り、「隠す。ごまかす。改ざんする。強い者だけに光が当たる。こんな時代遅れの政治はもう変えよう」と呼び掛けた。
 この日は日本維新の会副代表の吉村洋文大阪府知事も神戸や西宮市内で街頭演説し「分配には成長が必要。規制改革、構造改革で日本を成長させよう」などと訴えた。

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