松尾スズキと松たか子がタッグ ディケンズの名作がミステリーコメディーに
2021/10/28 15:30
「豪華客船が出てくるようなミステリーが好き」という松尾スズキ(左)と松たか子(引地信彦さん撮影)
劇団・大人計画を率いる松尾スズキ演出、松たか子主演の舞台「パ・ラパパンパン」が12月、大阪・森ノ宮ピロティホールで上演される。脚本は、ドラマ界で高い評価を得る藤本有紀(兵庫県出身)。ディケンズの名作「クリスマス・キャロル」の世界を借りて繰り広げる、ミステリーコメディーだ。
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主人公は、ティーン向け小説家の来栖てまり。ミステリーに挑戦すると言い出すが、腹案はなし。あきれる編集者・浅見鏡太郎(神木隆之介)の手ほどきで、「クリスマス・キャロル」の守銭奴・スクルージの殺人事件を書き始める。でたらめな時代考証や筋立てに突っ込みが入り、犯人捜しも行き当たりばったりに見えるが、意外な事実が浮かび上がっていく-。
松尾は、藤本が向田邦子賞を受けたNHK時代劇「ちかえもん」(2016年)に主演。「ドラマで感じたことのない、せりふの面白さが斬新だった」といい、舞台の脚本を依頼。「自分では書けたためしのないエンターテインメントを一度やってみたかった」という。
脚本では、てまりのいる現実と物語の両方で事件が起き、二つの世界が入り乱れる。舞台転換などをあらかじめ考える自作の演出と違い、「とても面白いが、自由に書いていらっしゃるので非常に苦戦している」と苦笑する。
松には、本作以前から出演をオファー。「笑いの間は動きが大事で、それができている」と信頼を寄せ、タイトルの元になったクリスマスソングの場面では歌唱力にも期待する。
松は「演出がすごく的確で早くて、面白さを引き出してもらっている感じ」と話し、「ちょっとでも魅力が出てくれば」と役作りに余念がない。
12月4~12日(7日休演)。1万1500円。一般発売は11月7日から。キョードーインフォメーションTEL0570・200・888
(田中真治)