台風被災の川、復旧工事後も川底が沈下 会計検査院「設計が不適切」 養父市
2021/11/05 20:20
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会計検査院が5日に公表した2020年度決算検査報告で、養父市が18年度に実施した大屋川の災害復旧事業について、設計が不適切だったと指摘を受けた。同市は指摘内容に従い、既に追加工事を済ませた。
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検査報告によると、同市は、17年の台風18号で同市大屋町の川底の土砂やブロックが流されたため復旧工事を実施。しかし、工事後も土砂が流出し、川底が最大22センチ沈下した。適切な防止策を講じなかったとして国の交付金1718万円全額が不当とされた。
同市は「被災前の状態に戻せば従来通り流出を防ぐ機能があると考えた」と説明。指摘を受け、ブロックの隙間を埋めるなどの追加工事を20年度に済ませた。
尼崎市は17年度、自己都合でない失業者の保険料軽減に伴い財政負担を調整する際、特別調整交付金を2793万円過大に受け取ったと指摘された。申請書類の記載ミスが原因といい、同市は既に全額を返した。
三木市は放課後児童クラブ(学童保育)の運営事業について、15~17年度に国からの交付金567万円を過大に受け取っていたと指摘された。同市は過大分を返還する。
また、武庫川女子大学、武庫川女子短期大学部を運営する学校法人武庫川学院(西宮市)は、18年度に行った講堂のアスベスト対策工事が補助対象外だったとして、602万円の交付が不当と指摘された。(永見将人、西井由比子)