特別支援学級の体罰、姫路市教委の検証委が初会合 年内にも報告書提出

2021/11/06 05:30

検証委員会であいさつする西田耕太郎教育長(右から3人目)=姫路市役所

 姫路市立城陽小学校の特別支援学級で、元教諭の男性(39)=懲戒免職=が担任する児童に差別的な暴言や体罰を繰り返していた問題で、姫路市教育委員会が原因究明のために設置した検証委員会の第1回会合が5日に開かれ、小学校の現地視察などがあった。年内に報告書をまとめ、西田耕太郎市教育長に提出する。 関連ニュース 特別支援学級の生徒にわいせつ行為 40代男性教諭を懲戒免職 障害がある子の保護者1割超「教員の暴言や体罰あった」 特別支援学級の問題受け調査 特別支援学級の暴言・体罰問題 「教諭一人で生徒8人は不可能」現場から人員不足改善望む声


 市教委は、いじめ問題などへの助言を求める「市学校サポート・スクラムチーム」から、弁護士の立花隆介(たかすけ)氏、臨床心理士の今塩屋(いましおや)登喜子氏、精神保健福祉士の飯塚由美子氏の3人に検証委の委員を委嘱した。
 会合では、委員長に選任された立花氏が「気持ちを表現しにくい特別支援学級の児童に長期間体罰があったことにショックを受けた。原因を検証していく」とあいさつ。県教委が認定した34件の体罰や暴言について市教委が説明した後、同小に移動。特別支援教室を視察し、当時の状況について説明を受けたという。
 市教委は、年内にも提出される検証委の報告書を基に、識者や保護者らを交えて再発防止を議論する「検討会議」を設置する予定。
 この問題では、元教諭が2018年以降、クラスの児童に対し「生きる価値がない」などの暴言や体を押さえつけるなどの体罰を繰り返していたことが判明。管理職は目撃した職員から何度も報告を受けながら詳しい確認を怠った。(井上 駿)

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