宝塚花組ミュージカル「忠臣蔵ファンタジー」開幕 娘役トップは星風まどか
2021/11/06 16:50
元禄バロックロックの一場面。元赤穂藩士で時計職人のクロノスケを熱演する花組トップスター柚香光(右)と娘役トップの星風まどか(左)=宝塚大劇場(撮影・中西幸大)
宝塚大劇場(兵庫県宝塚市栄町1)で6日、花組公演ミュージカル「忠臣蔵ファンタジー 元禄バロックロック」、レビュー・アニバーサリー「The Fascination!(ザ・ファシネイション)-花組誕生100周年 そして未来へ-」が開幕した。前半のミュージカルは、年末定番の赤穂義士の物語を下敷きにしたフィクション。花組娘役トップとして大劇場初舞台となる星風まどかが、柚香光と息の合ったところを見せ、争いを乗り越えて愛を貫く女性を熱演する。華やかにショーアップした異説忠臣蔵だ。
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戦国の争乱が終わり、平穏な時代を迎えた国際都市「エド」が舞台。世界中の科学を取り入れ、百花繚乱のバロック文化が花開く。そんな中、元赤穂藩士の時計職人クロノスケ(柚香)は、時を戻せる時計を発明。それを使ってばくちで大もうけするが、女性との関係だけはうまく作動しない。そこへ妖しい美女キラ(星風)が近づき、大騒動が展開する。
タイトルにある時計(クロック)を巡り、元赤穂藩士とかたきのコウズケノスケ(水美舞斗)が争う。舞台美術や装飾も時計がモチーフ。登場人物の服装は和洋折衷で、中世の欧州風の雰囲気が漂う。作・演出の谷貴矢にとって宝塚大劇場デビュー作は、上質のエンターテインメントに仕上がった。
続くレビューは100周年にふさわしい豪華さ。「花」がモチーフで、赤い衣装の柚香、星風をもり立てるように、タカラヅカ・カラーのすみれ色のスーツ、ドレスを身にまとったメンバーが切れ味あるダンスを披露する。迫力ある合唱の連続で、観客を陶酔させた。12月13日まで。(津谷治英)