「沖縄の島守」島田知事語り継ぐ 12月、神戸で生誕120年記念シンポ
2021/11/12 05:30
島田叡氏の生誕120年記念シンポのPRチラシ
神戸市出身で、太平洋戦争末期に沖縄県知事を務めた島田叡(あきら)氏の生誕120年を記念したシンポジウム「未来につなぐ『命(ぬち)どぅ宝(たから)』」が12月25日、神戸市中央区の兵庫県公館で開かれる。戦禍における住民保護などの功績を次世代に語り継ぐため、有識者らの講演やトークショーが行われる。(金 旻革)
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兵庫県と県青少年本部の主催、神戸新聞社など後援。来年、両県が交流を深めるきっかけとなった「友愛県」協定締結から50年の節目に当たり、沖縄県や同県人会兵庫県本部なども共催者に名を連ねている。
島田氏は1901年、神戸市須磨区生まれ。旧制神戸二中(現兵庫高)などを経て、東京帝国大(現東京大)を卒業。25年に旧内務省に入省し、大阪府内政部長などを歴任した。
45年1月、最後の官選知事として沖縄県に赴任し、戦禍の中、同年6月末以降に消息を絶った。在任中は住民の疎開や食料調達に尽力し、戦後は「沖縄の島守(しまもり)」と称された。
シンポは島田氏の誕生日に合わせて開催。国際政治学者の五百旗頭真・兵庫県立大理事長が「島田叡知事 その生と死」と題して講演する。島田氏にちなむ朗読劇「島守の塔」のダイジェスト映像の上映もあり、トークショーには出演者で宝塚歌劇団出身の俳優、舞羽美海(まいはねみみ)さん=兵庫県西宮市出身=と、朗読劇の演出・プロデューサーの立花裕人さんが登場する。
また、沖縄県立那覇高校の生徒が、2019年の火災で正殿などが焼失した首里城の復興状況について報告する。兵庫県は当時、義援金などを送り、支援した。
午後2時~4時半。無料。定員200人(先着順)。11月30日までに、兵庫県ホームページ(https://web.pref.hyogo.lg.jp/kk16/simadayuai.html)から申し込む。県青少年本部TEL078・362・3141