天元戦第3局 関七段が中押し勝ち 初の七大タイトル獲得に王手
2021/11/25 21:28
第3局で一力遼天元に勝利し、対局を振り返る関航太郎七段=25日午後、福岡県久留米市、「ホテルマリターレ創世 久留米」
囲碁の一力遼天元(24)に関航太郎七段(19)が挑戦している第47期天元戦5番勝負(神戸新聞社主催)の第3局が25日、福岡県久留米市の「ホテルマリターレ創世 久留米」で打たれ、午後4時36分、白番の関が182手までで中押し勝ちした。関は対戦成績を2勝1敗とし、初の七大タイトル獲得に王手をかけた。
関連ニュース
新春対談 囲碁の一力遼天元と将棋の藤井聡太王位 AIや対局の醍醐味、意外な共通点とは?
<棋界この1年 囲碁>一力四冠の偉業、国際戦も制す 井山は最多タイトル
一力、芝野退け初防衛「一局一局に新たな発見」 囲碁・天元戦、ライバルとの熱戦振り返る
持ち時間各3時間のうち、残りは一力1分、関2分。第4局は12月6日、洲本市の「ホテルニューアワジ」で打たれる。
第1局を関が、第2局を一力が制して迎えた第3局は、下辺の攻防で互いに石を生きた後、関は中央に白68(10八)と構え、一力も黒69(11五)と踏み込み、激しい戦いに突入した。
一力は中央の白石を取った後、黒129(6六)で上辺の石を生きようとした。関は白132(8七)から激しく攻め、最後は左辺に逃げた黒の大石を仕留めた。
対局後、関は「いい形で第4局を迎えられるので、しっかり準備したい」、一力は「間隔が空くので(気持ちを)切り替えて臨みたい」と、それぞれ次局に向けての意気込みを語った。
立会人の坂口隆三・九段(73)は「関七段がうまく打ち、一力天元と互角に戦った。第4局も熱戦を期待したい」。新聞解説の張豊猷八段(40)は「白84(15九)の切りに、一力天元は黒105(17十一)と受けざるを得なかった。黒は上辺の石を全部助けようとしたのが失敗。半分捨てて軽くさばいた方が良かった」と話した。
【天元戦中継サイト】こちら