「お~いお茶新俳句大賞」宝塚の小学生受賞 「著ぶくれてやる氣出るのを待つてゐる」

2021/12/03 08:00

小学生の部で大賞に選ばれた宝塚小学校6年武田奈々さん=宝塚市内

 飲料会社「伊藤園」(東京)の「第32回伊藤園お~いお茶新俳句大賞」小学生の部で、兵庫県宝塚市立小学校6年武田奈々さん(12)の作品「著(き)ぶくれてやる氣(き)出るのを待つてゐる」が大賞に選ばれた。武田さんは「大きな賞を受けるのは初めてで、自信になった」と喜ぶ。 関連ニュース 9歳で暗算「十段」に合格 大人でも難関の最高段位 小6でTOEIC980点の少女を襲った「脳脊髄液減少症」 3年半の治療経て回復へ 心温まる「こどものつぶやき」送迎バスに掲示 西宮の幼稚園

 俳句大賞は創作上の決まり事などなく、五七五で自由に表現できる。2020年11月~21年2月、7部門に約206万句の応募があり、小学生の部には約52万句が寄せられた。
 武田さんは8歳のときに俳句の創作を始め、現在、伊丹や芦屋の教室に通う。「句のアクセントになる季語を大切にしている」といい、季語の具体的な使用例が分かる新歳時記を読んで表現力を養っている。
 大賞の作品は、寒い冬の朝、服を何枚も着込んで宿題に取り掛かろうとしたが、気が進まなかったときの思いを素直に詠んだ。「『着ぶくれ』という季語を使ったら面白いと思った」と話し、「やる気が出ない感じを表現した」とする旧仮名遣いは、審査員から「小学生なのに素晴らしい言語感覚」と評価された。
 作品は来春以降、市販される日本茶飲料「お~いお茶」のペットボトルのパッケージに掲載される。(西尾和高)

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