兵庫県、脱炭素で計画見直し 温室ガス「さらに削減」、経済政策方針は1年前倒し

2021/12/14 09:40

兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5

 国際的な脱炭素の流れを受け、兵庫県の斎藤元彦知事は二酸化炭素(CO2)など温室効果ガス排出量の削減目標を本年度中に見直す考えを示した。また、脱炭素やデジタル化など新型コロナウイルス感染収束後を見据え、2023年度までの経済政策方針を1年前倒しして作り直す方針という。 関連ニュース 【COP30閉幕】米国不在、乏しい成果 パリ協定10年、温室効果ガス削減の目標遠く COP30、合意へ調整続く 温室効果ガス削減で会期延長 温暖化対策、日本は57位 温室ガスの排出削減「不十分」

 県は3月に策定した「地球温暖化対策推進計画」に、30年度の温室効果ガス削減目標を13年度比で35~38%削減すると明記したが、4月に国が46%削減の方針を表明していた。
 県内排出量の7割を産業・業務部門が占めている。このため、斎藤知事は約2千ある事業所に対して新たな排出抑制計画を求める意向で、「さらなる削減に結びつけたい」としている。
 また、コロナ禍前に策定した経済政策方針「ひょうご経済・雇用活性化プラン」(19~23年度)について「脱炭素やデジタル化の加速などポストコロナの経済・社会構造の変化を反映できていない」と判断。最終年度を1年前倒しし、22年度に新たなプランを策定する方針を打ち出した。
 県内企業に優位性のある水素エネルギーや蓄電池などの脱炭素関連産業を重点分野の一つと位置付ける考えだ。いずれも県議会での答弁で明らかにした。(大島光貴)

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