朝来で積雪61センチ記録、12月の観測史上最高 兵庫県南部でも雪へ警戒を
2021/12/26 20:35
この冬一番の寒波の影響で一面の雪景色となった「辰鼓楼」(中央奥)の周辺=26日午前8時39分、豊岡市出石町内町
日本列島上空に強い寒気が流れ込んでいる影響で、26日の兵庫県内は但馬地域で大雪となった。朝来市の和田山では午後10時時点で12月としては観測を始めた1981年以降最高の積雪61センチを記録。27日午前にかけて、神戸地方気象台は県南部の平地でも雪への警戒を呼び掛けている。
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地域気象観測システム(アメダス)によると香美町の香住と兎和野高原のほか、家島(姫路市)、明石、洲本で26日の最低気温が今季最低を記録。日中の気温も上がらず、最高気温は県内20カ所の全観測地点で最も寒い時期を下回り、神戸で6・1度、姫路で5・6度など前日より4~10度近く下がった。
但馬では豊岡で36センチ、兎和野高原で69センチと平年を大きく上回る積雪に。出石城跡(豊岡市出石町)周辺では土産物店などの店員らが店舗前や駐車場を除雪した。同市の最高気温は1・3度にとどまったが、ある男性は「重労働ですぐに温まる」と苦笑いしていた。
大雪の影響で兵庫県内のJR山陰線は始発から運転を見合わせたほか、福知山線や播但線の一部でも夕方以降の運転を取りやめ、特急計72本、普通計161本が運休。但馬空港でも大阪(伊丹)を結ぶ2往復4便が全て欠航した。
日本海から発達した雪雲が次々と流れ込み、神戸地方気象台は27日18時までの24時間の最大降雪量を北部で70センチ、南部の山地で60センチ、平地でも10センチと予想。JR西日本は26日に運休した区間のほか、神戸線や山陽線、宝塚線でも影響が出る可能性があるとしている。(桑名良典、広畑千春)