キムラ緑子と渡辺えりがタッグ、名作喜劇に挑む 「有頂天作家」1月に京都で幕開け
2021/12/27 13:58
息の合ったコンビぶりをみせるキムラ緑子(左)と渡辺えり
キムラ緑子(兵庫県洲本市出身)と渡辺えりがコンビを組んで名作喜劇に挑む「有頂天」シリーズの第4弾「有頂天作家」が1月15日、京都・四条の南座で幕を開ける。コロナ禍で2年遅れの上演となったが、キムラは「寝かせたことでもっと深いところにいける」と芝居に磨きを掛ける。
関連ニュース
渡辺えりと八嶋智人の喜劇 大店の娘と手代の珍道中 京都・南座2月
作・演出は斎藤雅文。杉村春子に書き下ろし、読売演劇大賞最優秀作品賞に選ばれた「恋ぶみ屋一葉」(1992年初演)の改題だ。
明治末、小説の道をあきらめて代筆屋をなりわいとする奈津(キムラ)。彼女を訪ねて、親友だった元芸者の小菊(渡辺)が嫁ぎ先の田舎からやって来る。流行作家に弟子入りした息子を連れ戻しに来たのだが、相手は昔の恋人で奈津にとっては弟弟子だ。思いがけぬ再会により、3人の間の秘めた過去と思いが明らかになっていく-。
シリーズについて「素晴らしい戯曲との大事な出合いの場」とキムラ。故郷の両親や知人も毎回楽しみに見に来るといい、「思い出に残る作品なんだと感じている」と声を弾ませる。
相手役の渡辺は「いつも明るくたくましく、刺激を受ける目指すべき存在」。信を置く先輩から「この2年間、いろんな役を演じて成長したところをぶつけてほしい」と励まされると、「丁々発止の芝居を一緒にやらせてもらえる時間を大事にしたい」と涙ぐんだ。
芸達者な2人を迎え、斎藤も「同世代でリメークする念願がかなった。密度の濃い、笑って泣ける芝居になる」と期待を寄せる。
28日まで(21日休演)。4千~1万3500円。チケットホン松竹TEL0570・000・489
(田中真治)