「第6波の入り口」と知事 兵庫県、入院は中等症以上に オミクロン株への対応変更

2022/01/05 19:59

オミクロン株の市中感染など「第6波の兆しが出始めている」とし、医療提供体制の強化策などを発表した斎藤元彦兵庫県知事=5日午後、兵庫県庁(撮影・大島光貴)

 兵庫県は5日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、医療体制の逼迫を回避するため、新変異株「オミクロン株」の感染者や濃厚接触者への対応を変更すると発表した。これまで感染者は症状を問わず入院としていたが、従来株と同様に入院は中等症以上とする。無症状や軽症者は宿泊療養施設を利用し、子育てや介護などの事情がある場合は自宅療養も認める。 関連ニュース オミクロン株、兵庫県が希望者全員に無料検査実施へ 「帰りたいけど、もし戻って来れなくなったら…」テスト控え、日本での年越しを決めた留学生 迫るオミクロン株の影 オミクロン株にどう備えるか 豊田真由子が考える「感染拡大防止」と「社会経済活動の維持」のバランス

 県内で同日、新たに確認された新型コロナ感染者は59人。新規感染者は約3カ月ぶりに50人を超え、新たに7人がオミクロン株に感染したことも判明した。斎藤元彦知事は同日の定例会見で、「第6波の入り口に入りつつあるという認識。医療提供体制を逼迫させないことが大事」と述べた。
 県内では5日時点で、直近1週間平均の新規感染者数は19・7人。病床使用率は5・0%(重症対応は1・4%)となった。県は平均感染者数が20人に達するなどした段階で、オミクロン株感染者らへの対応を変更。濃厚接触者は宿泊療養施設を利用していたが、自宅待機に切り替える。
 県は感染拡大に備え、運用できる入院病床を現在の300床から600床程度に拡充。宿泊療養施設も1500室程度の運用に向けて調整している。
 斎藤知事は「社会経済活動は戻り始めている。この流れは止めたくない」とし、現時点で「まん延防止等重点措置」などの適用を国に要請する考えはないと強調した。(紺野大樹)

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