ひょうご安全の日のつどい 子どもたちがメッセージ
2022/01/17 16:22
県立舞子高3年 桑田優葵(くわた・ゆうき)さん
兵庫県などによる「ひょうご安全の日のつどい 1.17のつどい」は神戸市中央区の人と防災未来センターで開かれた。
関連ニュース
県知事選の結果受け久元市長 市長会の進退議論に苦言 三宮再整備など「県市協調を」
石でつながるあなたと私 神戸・新開地で野原万里絵さん個展
川崎重工業、民間航空機エンジンの整備事業に参入へ 明石、西神工場に拠点 26年度から
冒頭、震災からの創造的復興の歩みを振り返る映像を放映。正午には、カリヨンの鐘が鳴る中、参列者全員で黙とうした。
斎藤元彦知事は「ウィズコロナ時代の防災・減災活動や復興の在り方について、新たなモデルを構築する」と誓った。参列者は献花台に白いカーネーションをささげた。(大島光貴)
■子どもたちからのメッセージ(要旨)
▼県立舞子高3年 桑田優葵(くわた・ゆうき)さん(17)
私の家族は、実家が全壊したこと、お風呂に入れなかったこと、寒いプレハブ校舎で授業を受けたことなど、当時のつらい体験を「次世代のために」と話してくれました。そのような状況でも、目の前で助けを必要としている人を第一に考えて行動していた方が多くいたことを知り、思いやりの大切さを感じました。
震災の経験から生まれた教訓のリレーを、私たち「未災者」が止めてはいけません。経験者も、私たちも、後世の人も、共に備えに取り組み、命を守っていけるように、これからも防災の輪を広げていきます。
▼神戸市立渚中1年 九郎座絵菜(くろうざ・えな)さん(13)
私は渚中防災ジュニアリーダーとなり地震について学習し、地震の怖さを伝える活動をしたいと思っています。
「率先避難者」をテーマに活動してきました。率先避難者になるには、地域の地形や状況を把握し、お年寄りや体の不自由な方など地域の方々との関わりを強めることが大切です。しかし、コロナ禍で活動が十分にはできていません。避難経路の確保、備蓄準備など基本の身近な対策からもう一度見直していこうと思います。
日々変わる状況に対応した防災対策を率先して考え、伝え、実践していける人になりたいと思います。
▼神戸市立灘の浜小6年 高松潤(たかまつ・じゅん)君(12)
僕は初めて阪神・淡路大震災を知った時、今住んでいる神戸でこんなにも残酷な地震が起こったことが信じられませんでした。
北淡震災記念公園などに校外学習で行きました。当時の写真や現物を見ると、生きることへの必死さが伝わってきました。また、地域の方のお話を聞き、街中の人とあいさつをしたり、関わったりすることで、困った時に助け合うことができると知りました。
僕たちにできることは小さなことかもしれませんが、人との関わりを大切にしこれからの学校生活を過ごしていきたいと思います。
■追悼と誓いの言葉(要旨)
斎藤元彦 兵庫県知事
阪神・淡路大震災から27回目の1月17日を迎えました。震災を経験していない方々が増え、風化が懸念されるようになっています。
次なる災害に備え、防災・減災対策を充実・強化する取り組みを県民一体となって進め、防災・減災について考え、行動する「災害文化」の定着を図ります。
10月には神戸で「防災推進国民大会」が開催されます。防災先進地・兵庫の成果を発信し、ウィズコロナ時代の防災・減災活動や復興の在り方について、新たなモデルを構築します。時代を切り開く「躍動する兵庫」の実現を誓います。
藤本百男 兵庫県議会議長
阪神・淡路大震災から27年を迎えました。記憶の風化が懸念される中、震災から学んだ教訓をいつまでも忘れることなく、今後の災害に備えた防災力の強化に努め、復興の成果を生かした安全で安心な兵庫づくりに取り組んでいきます。
震災で犠牲となられた方の尊いみ霊に心から哀悼の誠をささげるとともに、安全で安心な社会の実現に向け、さらなる努力を続けることを誓います。
■安全の日主な参列者
【政府・国機関】小寺裕雄・内閣府政務官▽内藤尚志・消防庁長官
【総領事】リチャード・メイ・在大阪・神戸米国総領事▽薛剣・在大阪中国総領事▽梁起豪・在神戸韓国総領事
【被災市町長】久元喜造・神戸市長▽石井登志郎・西宮市長▽竹内通弘・洲本市長▽伊藤舞・芦屋市長▽山崎晴恵・宝塚市長
【その他】井戸敏三・前知事
【特集ページ】阪神・淡路大震災