明石浦漁協に農林水産大臣賞 豊かな海への思いを伝える動画、コンテストで評価
2022/02/15 05:30
農林水産大臣賞を受賞し、表彰状を手にする明石浦漁協の戎本裕明組合長=明石市中崎1
食や農林水産業に関する持続可能な取り組みの紹介動画を表彰する「サステナアワード2021 伝えたい日本の“サステナブル”」の結果が14日発表され、明石浦漁協(兵庫県明石市)の「『豊かな海へ』海底耕耘プロジェクト」が最優秀賞の一つ、農林水産大臣賞を受賞した。(金山成美)
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農林水産省、消費者庁、環境省の連携プロジェクト「あふの環2030プロジェクト~食と農林水産業のサステナビリティを考える~」が主催。全国の団体、企業などから92作品の応募があった。
明石浦漁協の作品テーマは、海の栄養を回復するため、船でロープに結んだ鉄製器具を引っ張り、海底の堆積物を掘り起こしていく「海底耕耘」という取り組みで、同漁協と東播磨県民局が連携して動画を作った。動画には関係者約30人が登場。漁業の現状を解説し、海中の映像を交えながら、「栄養豊富で多種多様な生物がすめるように」「今できることを信じて、やれることをやる」と熱い思いを語っている。
神戸新聞記者が取材の蓄積を生かして動画の監修を担い、ナレーションも務めた。動画配信会社ジェッソがウェブサイト「KOBE_TV」で配信している。
表彰式はオンラインで行われ、審査員は「海の豊かさを守るのは、暮らしを守ること。たくさんの人々の思いが込められており、世界中で参考にしてもらえる内容」と講評。貪欲に挑戦し続ける姿勢が高い評価を受けた。
受賞あいさつで同漁協の戎本裕明組合長(59)は「われわれの思いが伝わったことがうれしい。もっと広がってほしいし、一層努力したい」と感謝した。今秋、明石市で開催予定の「全国豊かな海づくり大会」に向け、機運を高めるツールとしても活用していく。
兵庫県からは他に、優秀賞にAwaji Nature Lab&Resort(パソナ農援隊)の「自然と技術が調和した未来へのフィールド」、みどりの食料システム推進賞に淡路シェフガーデン事務局(パソナグループ事業開発部)の「未来に繋ぐオイシイ場所」が選ばれた。