山口組傘下「山健組」事務所の使用差し止め申し立てへ 暴追センターが神戸地裁に

2022/03/02 05:30

神戸地裁=神戸市中央区橘通2

 特定抗争指定暴力団山口組の傘下組織「山健組」の事務所(神戸市中央区花隈町)について、暴力団追放兵庫県民センターが近く、使用差し止めの仮処分を神戸地裁に申し立てることが1日、捜査関係者への取材で分かった。 関連ニュース 暴力団員銃撃、山健組組長が起訴内容を否認 神戸地裁 裁判員裁判の初公判  暴力団「西脇組」事務所、組員らの使用差し止め 神戸市西区 地裁が仮処分決定 暴力団同士の抗争背景、飲食店に車をバックで衝突 山健組系組員の男2人に実刑判決 神戸地裁

 近隣住民の委託を受けた暴力団対策法に基づく代理訴訟で、認められれば、事務所への組員の立ち入りや会合の開催、組を示す看板の掲示などが禁止される。
 山健組は、5代目山口組組長や現在の神戸山口組組長の出身団体で、2015年の山口組分裂時は他の直系団体とともに神戸山口組の離脱を主導。しかしその後、神戸山口組内で運営方針を巡り対立が深まったことなどから、昨秋に山口組に復帰していた。
 同事務所周辺では、10年に手りゅう弾が爆発する事件も発生。19年には近くの路上で組員2人が射殺された。山口組への合流がさらなる抗争の火種となることが懸念されていた。
 県内では、これまで神戸山口組の旧本部事務所(淡路市)や、絆会(旧・任侠山口組)の本部事務所(尼崎市)などに申し立てが行われ、いずれも地裁が組側に使用を禁じる仮処分を出している。

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