シンコ漁打ち切り 大阪湾、漁獲量少なく実質4日間

2022/03/07 17:46

1日の解禁日に水揚げされたイカナゴのシンコ=同日午前、神戸市垂水区平磯3、垂水漁港(撮影・鈴木雅之)

 瀬戸内海で1日に解禁されたイカナゴのシンコ(稚魚)漁のうち、大阪湾で操業する兵庫県と大阪府の漁業者らは7日、今年の漁を同日で打ち切った。漁獲量が少なく、来年以降の資源量を確保する。今年の漁は実質4日間で、一昨年の2日間、昨年の3日間に続く早期の終漁となった。淡路島以西の播磨灘での漁は、当面継続する。 関連ニュース 不漁が続くイカナゴシンコ漁 兵庫・播磨灘も3月1日解禁 昨季より5日早く 廉売市場、最後のにぎわい シンコ漁解禁で鮮魚店が特別営業「ここのイカナゴがわが家の味」 神戸・垂水 イカナゴシンコ漁解禁 水揚げ量の回復感じるスタート、初値は平年の数倍

 神戸市と淡路島東岸、大阪府の漁業者が同日、電話協議で決めた。解禁初日の大阪湾は、昨年に続き資源回復の兆しが見えたものの、その後2、3日の漁獲量は減少傾向だった。
 このため、大阪湾では4~6日の出漁を見合わせ、7日に漁を再開。しかし、漁獲量が持ち直すことはなかったことから、早期に漁を終え、来年に親となるシンコを残すことにした。
 シンコの漁期はかつて1カ月余りあったが、極端な不漁となった2017年以降、数日~約10日に短縮している。播磨灘で操業する淡路島西岸の育波浦漁協(淡路市)の片山守組合長(58)は「播磨灘の漁獲量も明日以降、減少傾向になれば終漁を検討しなければ。いつまでも取ると来年以降に困る」と話した。(森 信弘)

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