特攻機にも転用された「九七式艦上攻撃機」 実物大模型を先行公開 加西
2022/03/09 20:15
先行公開された「九七式艦上攻撃機」の模型=加西市鶉野町
太平洋戦争中に使われた「九七式艦上攻撃機」の実物大模型の見学会が9日、兵庫県加西市鶉野町の鶉野飛行場跡で開かれた。大戦末期には特攻機にも転用され、参加者は精巧に再現された機体に見入りながら、戦争の犠牲になったパイロットたちに思いをはせた。
関連ニュース
【写真】精巧に再現された「九七式艦上攻撃機」の模型
【動画】戦闘機「紫電改」細部にこだわり復元 総工費1500万円、鶉野飛行場跡で公開へ
【写真】戦闘機の紫電改“搭乗”できます 操縦席をリアルに再現
模型は加西市が製作。全長10メートル、全幅15・5メートル、重さ約1トンで、アルミなどを使って実物よりも軽量化を図っている。既に同飛行場跡に展示されている戦闘機「紫電改」の模型とともに、4月にオープンする平和学習施設で公開される。
一般公開に先行して行われた見学会は、同市がふるさと納税の返礼品として企画。寄付者30人が訪れ、操縦席や機体の内部、アルミ板が張り合わされた翼などをカメラに収めていた。
同県高砂市立高砂小学校3年の男児(9)は「飛行機はかっこよかったけれど、若い操縦士が犠牲になったのはかわいそう。ロシアのウクライナ侵攻みたいな残酷なことはやめてほしい」と平和を願った。(敏蔭潤子)