障害者施設の運営会社が不正請求 姫路市が3施設の指定取り消し、3700万円の返還請求
2022/03/24 18:30
姫路市役所=姫路市安田4
兵庫県姫路市は24日、市内で障害者の通所施設を運営する「ベスト・ケアー」(同市南駅前町)について、不適切な運営や不正請求があったとして3施設の指定を取り消すと発表した。同社に対し、加算金を含め約3700万円の返還を求める。
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市によると、同社は、重度の心身障害児を預かる放課後等デイサービス施設や、障害者が通う生活介護施設などを運営。2018年12月~19年12月、放課後デイと生活介護施設の利用者を1カ所で受け入れたが、別々の施設でサービス提供したように虚偽の書類を市に提出していた。高齢者のデイサービスセンターでも不正請求が確認された。
同社が運営する施設のうち、放課後デイの「はるみ宮前」(姫路市八代宮前町)と生活介護施設「はるみ八代」(同)、「デイサービスセンターはるみ」(姫路市豊富町)の指定を5月1日付で取り消す。市は利用者が別の施設に移れるよう支援する。
同社は市の調査に「不正はなかった」と説明しているという。(井上 駿)