夢は未来のタカラジェンヌ 宝塚音楽学校で合格発表 40人が難関突破
2022/03/30 19:31
咲き誇る桜並木の下で、笑顔を浮かべる合格者=30日午前、宝塚市栄町1(撮影・斎藤雅志)
未来のタカラジェンヌを育てる宝塚音楽学校(宝塚市武庫川町)が30日、今春入学する第110期生の合格者を発表した。兵庫県出身の6人を含む40人が競争率17・3倍の難関を突破し、憧れの舞台へ一歩踏み出した。
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受験は15~18歳の女性が対象で、3次試験まであり、歌唱や舞踊のほか、気品など舞台人としての適性を審査。今年は全国から692人が挑戦した。県内からは109人が受験し、6人が合格。兵庫の合格者は大阪と同数で、東京の15人に続き、2番目に多かった。
新型コロナウイルス禍のため、恒例だった合格者の受験番号の学内掲示を3年連続で取りやめ、学校のホームページ(HP)で公表。午前10時に掲載されると、同校近くの「花のみち」では満開の桜の下、合格者が家族らと喜び合い、笑顔で記念撮影などを楽しんだ。発表後には、入学説明会があった。
初めての受験で合格した市川陽遥里さん(17)=東京都世田谷区=は「受験番号を見つけた時は信じられなかった。本当に自分の番号かなと思った」。高校1年の時、初めて宝塚歌劇を鑑賞し、歌や踊りに魅せられた。「品格があり、花のようなかわいらしさを持つ舞台人を目指す。星組の舞空瞳さんのようなトップの娘役になれるよう全力で頑張る」と力を込めた。
同じく初めての受験で合格した大阪府河内長野市の西田和亜子さん(15)は「5歳の時に母と初めて宝塚歌劇を鑑賞して舞台に憧れた。(合格発表で)自分の番号を見つけた時は家族4人でうれしくて泣いてしまいました。男役で活躍したい」と話していた。入学式は4月16日の予定。2年間、声楽やダンスなどのレッスンに励む。(西尾和高)