「住んで、見て、感じて」自由に表現創造を 俳優森山さんら、神戸・北野に滞在制作施設を開設

2022/04/13 20:10

レジデンスの運営方法や展望について熱弁をふるう森山未来さん=13日午後、神戸市中央区北野町4(撮影・中西幸大)

 さまざまな分野のアーティストを募り、神戸・北野のマンションに長期滞在しながら制作に励んでもらう施設が開設された。運営発起人の一人で、神戸市出身の俳優・ダンサーの森山未来さんは「住んで、見て、感じた神戸を自由に表現してもらう。地元住民とも交流し、刺激し合えるアートのハブ(結節点)のような存在になれば」と展望を語る。 関連ニュース 【写真】レジデンス3階のリビング 【写真】アーティスト・イン・レジデンス・コウベ運営メンバーの面々 大人になるってなんなんでしょうね 森山未来が語る二度と戻らない「あのとき」

 施設の名は「Artist in Residence KOBE(アーティスト・イン・レジデンス・コウベ)」、略称「AiRK(アーク)」。昭和30年代に建てられた外国人向け3階建てマンションの2、3階部分(各2LDK、各約130平方メートル)を改装した。
 今年1月、森山さんがデザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)を拠点に創作を行った際、長期滞在できる施設が必要だと痛感。相談を受けた神戸フィルムオフィス代表の松下麻理さんや神戸R不動産代表の小泉寛明さん、アートディレクターの遠藤豊さんら、森山さんに賛同する計6人が一般社団法人「HAAYMM(ハイム)」を立ち上げ、4月から運営に当たっている。
 森山さんは「来る者こばまず、去る者追わず。神戸には風が通り抜けている」と街の魅力を語り、それが創作への刺激となることを期待する。「KIITOのほか、神戸アートビレッジセンターやダンスボックスなど、市内の文化施設と連携し、一緒に走りながら運営したい」と話す。
 物件の初期費用や賃料など1年間の必要経費を700万円と想定し、その半分の350万円をクラウドファンディングで募る。アーティストの滞在費は無料。(片岡達美)

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