女流王位戦第2局 里見、手堅く攻めて1勝1敗のタイに

2022/05/11 21:30

第2局を制し、対局を振り返る里見香奈女流王位=11日午後、札幌市中央区、京王プラザホテル札幌

 将棋の里見香奈女流王位(30)=女流王座、女流王将、倉敷藤花=に西山朋佳女流二冠(26)=白玲、女王=が挑む第33期女流王位戦5番勝負(神戸新聞社主催)の第2局が11日、札幌市の京王プラザホテル札幌で指され、午後6時39分、先手番の里見が161手で勝ち1勝1敗のタイとした。 関連ニュース 第一人者の貫禄 福間、華麗なさばきでシリーズ3連勝 女流王位戦第3局 女流王位戦で福間が6連覇 通算10期目、女流五冠 加藤女流四段破る 将棋女流王位戦 福岡で第3局始まる 先手福間は中飛車、加藤は攻め駒集中

 持ち時間各4時間のうち残りは里見が27分、西山が12分。第3局は25日、福岡県飯塚市の「旧伊藤伝右衛門邸」で指される。
 第1局に続いて相振り飛車となった女流トップ棋士同士の戦い。昼食休憩後も互いに隙を見せないように長い中盤戦が続いたが、角交換を迫る里見の4四銀右(123手目)から戦況が激化。その後の6四歩(133手目)の垂れ歩で大勢が決し、そのまま里見が攻め続けた。西山は8三玉(100手目)と上がって粘ったが、最後は里見が即詰みに討ち取った。
 立会人の屋敷伸之九段(50)は「じりじりとした勝負が突然、急激な展開となった。里見女流王位の3五馬(129手目)が攻守に手厚く、うまいタイミングで攻めに転じたのが勝敗を分けた」と振り返った。
【里見香奈女流王位の話】2四角(92手目)の場面では他にいい手があったかもしれない。4四歩(93手目)は相手に効いておらず8四歩(96手目)から粘られた。1三角成(127手目)、8六歩(128手目)と飛車角交換になり、3五馬(129手目)と引いて指しやすくなった。
【西山朋佳女流二冠の話】互いの陣形が堅い形での戦いになり、持将棋の展開もあると思っていた。7四金(74手目)の場面は、リスキーな手が続いていたので自信があったわけではない。5三銀(118手目)と引いたあたりから予定変更となった。もう少し危機感を持つべきだった。
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