たった半年で災難…至る所が破損、黒ずみ汚れも 昨秋一新の神戸・三宮「さんきたアモーレ広場」
2022/05/18 20:20
「さんきたアモーレ広場」の地面を洗浄する作業員=神戸市中央区加納町4
昨年10月に一新されたばかりの、神戸・三宮の「さんきたアモーレ広場」(神戸市中央区加納町4)が災難に見舞われている。日中は大勢の買い物客らでにぎわうが、地面は油汚れや嘔吐の跡で黒ずみ、ベンチの至る所が破損。開業から半年余りで同市が本格的な清掃作業に乗りだす羽目となった。(三島大一郎)
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阪急神戸三宮駅北側にある同広場は、1985年に整備された。かつては広場に三つの小山が設けられ、「でこぼこ広場」などの愛称で待ち合わせ場所として親しまれた。
官民で取り組む「都心・三宮再整備」の一環で、旧神戸阪急ビル東館の建て替えに合わせて刷新され、昨年10月にオープン。広さは約1200平方メートルで、ベンチやテーブルに使える円盤を多用した斬新なデザインになっている。
だが…。市によると、当初からベンチ付近などで食べこぼしや飲みこぼし、嘔吐や落書き、ポイ捨てが相次いだ。毎朝、市がごみ拾いをしているが、汚れなどを取りきることができず、あちこちで黒色のしみが目立つようになったという。
さらに、ベンチの破損も後を絶たない。コンクリート製だが、複数箇所が欠け落ち、表面には無数の車輪の跡が付いている。市の担当者は「スケートボードによる被害とみられる。警戒はしていたが、気温の上がった春先からひどくなった」とため息をつく。
こうした状況を受け、市は18日から初めて本格的な清掃作業を開始。地面は黒ずみを除去してから、汚れが付着しにくいコーティングを施すという。
広場にはスケートボードの利用禁止を呼び掛けるサインを置いているが「効果はない」(市の担当者)。このため、地元商店街と協力して、ベンチなどにスケートボードで上りにくくなるよう、複数の植物のプランターを6月中に配置する予定という。
市の担当者は「三宮の『顔』の一つでもある広場が、汚れの目立つような状況にはしたくない。一人一人がきれいに利用しようという意識を持ってもらえれば」としている。