スクール水着特需 神戸の販売店悲鳴 工場はフル稼働…3年ぶり授業再開に「4年分の商品必要」
2022/05/19 20:25
注文が相次いでいるスクール水着。学校ごとに形やデザインが異なるという=神戸市須磨区弥栄台3
新型コロナウイルス感染拡大の影響で2年連続中止となっていた水泳の授業が今夏、兵庫県内の多くの小中学校で再開する。3年ぶりとなる水泳の授業で、スクール水着を扱う会社には注文が殺到している。初めて水着を買い求める小学1~3年と、ここ2年で成長した小学4年以上の買い換えに対応するためで、担当者いわく「4年分ぐらいの商品が必要」という。
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神戸市須磨区の販売店「大塚ユニホーム」の倉庫には、神戸市や阪神間の小中学校に届ける水着が所狭しと積み上げられている。近年は日焼けを防ぐラッシュガードの購入希望も多い。製造を委託している石川県の工場などは「縫って縫ってのフル稼働」という。
過去2年の授業中止は、経営を直撃した。コロナ禍前の2019年と20年を比べると、売り上げは約1億4千万円減。ただ、販売機会がほとんどなかった2年間も、授業の再開を見込んで発注をかけ、在庫の確保に努めてきた。
現在、販売のために各校を回り「プールを楽しみにしている子どもたちのために」と汗を拭うのは営業部の福本涼介さん(32)。これほどの繁忙は、一部の学校で水泳の授業が中止になった阪神・淡路大震災の翌年以来という。
(中島摩子)