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神戸地裁=神戸市中央区橘通2
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神戸地裁=神戸市中央区橘通2

 兵庫県尼崎市のマンション敷地内で2021年10月、医療事務員の女性=当時(28)=が刺殺された事件の裁判員裁判で、神戸地裁の小倉哲浩裁判長は24日、殺人と銃刀法違反の罪に問われた元夫の無職男(33)=同県西宮市=に、懲役17年(求刑懲役18年)の判決を言い渡した。男は離婚後も、女性が家に置いていった昔のスマートフォンで女性の個人的なチャットのやりとりをチェック。幸せそうに暮らす女性に殺意を募らせていったという。

■元妻の古いスマホ使い

 判決によると、男は21年10月15日午後8時20分ごろ、尼崎市昭和通4のマンション駐輪場で、女性を牛刀(刃体約18センチ)で多数回突き刺し、左鎖骨下の動脈を切断するなどして殺害した。

 検察や判決によると、男は離婚後も女性のツイッターを見て、女性の行動を確認していた。さらに、男の家には女性が昔持っていた古いスマホが残されており、家のWi-Fi(ワイファイ)をつなげば、個人的なチャットのやりとりが見られる状態だったという。

 事件当日の夜、女性のチャットのやりとりに気付く。「(オンラインゲームの)アモアスやろうぜ」のメッセージに対し、女性が「今日のは参加予定」と返信する。

 わずかこれだけのやりとりだった。しかし、これを見た男は逆上。すぐさま家の牛刀と包丁、滑り止めの付いた手袋を手に取り、かばんに詰めた。女性宅にバイクで乗り付けて、まちぶせをし、自転車で帰ってきた女性を襲ったのだという。

■普段から粗暴な面が

 公判での男は淡々としていた。被告人質問でも受け答えの多くが「はい」か「いいえ」「分からない」。だが、事件5カ月前にも包丁を持って女性の実家に行っており、別居が始まった4月から事件発生までの半年間、「積もり積もったものがあった」と表情を変えずに述べた。

 小倉裁判長は判決で、男は普段から粗暴な面があったと指摘した。

 事件の約1年半前、男は女性と一緒に訪れた尼崎市内のコインランドリー店で、敬語を使わなかった店員に激怒。店内のテーブルを蹴飛ばして店員の太ももに当て、警察沙汰になったという。これが女性が別居を考えるきっかけとなった。

■「反省深めているといえず」

 被害者遺族として法廷に立った女性の母親は、女性が離婚前に「(男が)いつ怒り出すか、顔色を見ながらびくびくしながら生活するのは嫌だ」と話していたと明かした。その上で「楽しそうにしている娘が許せないというのはあまりにも身勝手で話にならない」と唇をかんだ。

 判決で小倉裁判長は「自分本位な考え方しかできず、身勝手な怒りを募らせていく中で短絡的に粗暴で過激な行為に及んでしまう傾向が見て取れる」と指摘。被告人質問で男が何度も「分からない」という答えを繰り返したことなどに触れ、「真に反省を深めているような態度を示しているとは到底いえない」と述べた。

阪神
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