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「京舞と狂言」に出演する井上安寿子(左)、茂山忠三郎(撮影・桂秀也氏)
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「京舞と狂言」に出演する井上安寿子(左)、茂山忠三郎(撮影・桂秀也氏)
「対決」や「選挙」をイメージした、遊び心いっぱいの公演ポスター
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「対決」や「選挙」をイメージした、遊び心いっぱいの公演ポスター

 京舞と狂言を見比べて堪能できる公演が7月23日、京都芸術劇場春秋座(京都芸術大学内、京都市左京区)である。3回企画の最終回で、今回のテーマは「バーサス(対決)」。NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」とも重なる「平家物語」などを題材にした。せりふのない京舞と、言葉で笑いを作る狂言がそれぞれ、武士の心情をどう描くのかが注目されそうだ。(金井恒幸)

 京舞と狂言の比較上演は、同大の田口章子教授が「二つの伝統芸能の魅力を知ってほしい」と企画し、2019年に始まった。初回のテーマは「女」で、男に捨てられた女の悲しみや、妻の強さ、ずるさを表現した。昨年は「メルヘン」をモチーフに、両者が初めて合作した新作「たぬき」を披露。尼に化けたタヌキと猟師のやりとりの面白さが際立った。

 今回、京舞では義太夫の「弓流し物語」を演じる。屋島の戦いで源義経が海に落とした弓を敵に奪われまいと、命を省みず拾う。このほか、平家方の景清が源氏方と格闘し、かぶとの後部にある「錣(しころ)」を引きちぎった逸話「錣引」などの名場面を描く。

 一方の狂言は「那須語(なすのかたり)」。同じく屋島の合戦で海へ逃げた船上の平家側が、「この扇の的を射抜いてみよ」と挑発する。外せば自害もやむなしという緊張感の中、義経の家来・那須与一が見事に射抜く。緊迫した場面を扇子一つで、義経、与一、語り手ら4役を演じ分けるのが見どころだ。

 京舞では、織り姫とひこ星をうらやむ傾城(けいせい)が登場する「文月(ふみづき)」、狂言では伊勢の神職と山伏が対決する「禰宜(ねぎ)山伏」も上演される。

 主な出演者は3回連続となる、京舞井上流の井上安寿子と大蔵流狂言師の茂山忠三郎で、いずれも同大の卒業生。「弓流し物語」の浄瑠璃は、人間国宝の竹本駒之助らが務める。

 安寿子は「『弓流し物語』では登場人物の心の動きや葛藤を表現したい。『文月』は初めての傾城役に挑み、艶やかに舞いたい」と抱負。約25年ぶりに「那須語」を再演する忠三郎は「4役の演じ分けが難しいとされる曲。能舞台より広い今回の空間を精いっぱい使い切り、目では見えない部分も演技で伝えたい」と力を込める。

 このほか、テーマの「対決」をイメージし、2人と同大の学生らがアイデアを出し、公演ポスターを作った。「今こそ京舞、すすめ安寿子」(おいど命党)「まずは狂言、だから忠三郎。」(自由狂言党)-と書かれた、ユーモアあふれるものに仕上がっている。

 安寿子と忠三郎のトークもある。「京舞と狂言」は午後2時開演。一般5千円ほか。京都芸術劇場チケットセンターTEL075・791・8240

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