「神戸マラソンは震災復興のシンボル、参画すべき」 斎藤知事、23年度の主催継続を説明

2022/06/01 20:05

斎藤元彦知事

 兵庫県が行財政改革の一環で主催を取りやめる意向を示していた神戸マラソンについて、斎藤元彦知事は1日の定例会見で、2023年度までは従来通り主催する方針を示し「(神戸マラソンは)阪神・淡路大震災からの復興のシンボル。しっかり参画すべきと判断した」と話した。24年度以降の在り方は、神戸市や関係団体とつくる検討委員会で改めて協議する。 関連ニュース 能登地震、見送るしかない命もあった 診察中に被災の外科医がマラソン完走 神戸との「友情」胸に 【こだま】 沿道で手をたたいた

 11年に始まった神戸マラソンの開催費は毎回約7億円。主催する県と神戸市がそれぞれ約9千万円を負担し、残りを企業の協賛金や参加費で賄ってきた。
 県は昨年12月に行財政運営の見直し案を公表。神戸マラソンについては23年度以降、主催ではなく「協賛者」として支援する方針を示したが、県議会などから「阪神・淡路大震災からの復興を国内外に発信する機会だ」として主催継続を求める声が出ていた。
 会見で斎藤知事は、震災復興の象徴という神戸マラソンの意義を強調するとともに、新型コロナウイルス禍にも言及。「社会経済活動を戻していく大事な時期でもあり、(23年度は)主催者として参画したい」と述べた。
 検討委は今年11月の大会終了後に設置し、23年12月ごろに提言を取りまとめる予定。(田中陽一)

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