三田市民病院と済生会兵庫県病院の統合決まる 三田、北神地域の急性期医療を確保へ
2022/06/02 19:12
三田市民病院=三田市けやき台3
 兵庫県三田市と神戸市、済生会兵庫県病院(神戸市北区)は2日、三田市民病院と済生会兵庫県病院を再編統合し、新病院を設置すると発表した。三田市が設置者となり、県済生会が指定管理者として運営を担う。両病院の中間地点に近い神戸市北区の土地を選定して新病院を建設し、2028年度の開院を目指す。
          
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 両病院とも医師の確保や施設の老朽化といった問題を抱えている。両市が北神地域(神戸市北区)と三田市域の急性期医療の維持・拡充を目的に置いた検討委員会では「再編統合が最も望ましい」という報告書が提出されていた。北区内に予定する新病院の建設地は神戸市が探すという。
 病床は現在、両病院で計568床あるが、統合後は400~450床を想定している。神戸市は北神地域の急性期医療を確保するため、整備、運営費の一部を負担する。整備費は過去の統合事例から約225億~320億円を想定している。
 会見した森哲男三田市長は「市民の命を守るという市民病院の役割を果たすため、市域を越えてやっていきたい」と述べ、久元喜造神戸市長は「済生会兵庫県病院は地域の基幹病院で、周産期医療の要。再編統合で将来にわたり確保できるようになった」とした。(土井秀人)