関西ジャズ界のレジェンドしのぶ 宗清洋追悼コンサート 日替わりで豪華ゲスト
2022/06/08 05:30
トロンボーンを演奏する宗清洋(アロージャズオーケストラ提供)
戦後日本のジャズ界を関西からけん引し、今年1月に85歳で亡くなったトロンボーン奏者宗清洋の追悼コンサートが21、22日、兵庫県立芸術文化センター(西宮市)である。宗清がリーダーを務めた名門ビッグバンド「アロージャズオーケストラ」が豪華ゲストと共演。気取らない人柄で多くの音楽家に愛されたレジェンドにささげる。
関連ニュース
【写真】押尾コータロー
【写真】渡辺真知子
「神戸ジャズストリート」3年ぶり復活へ 10月神戸・北野坂界隈 7月までCFで資金募る
宗清は1936年広島県福山市生まれ。ジャズ界屈指のピアニスト北野タダオ(2018年死去)に見いだされ、59年にアローに入団した。エラ・フィッツジェラルド、ディジー・ガレスピーら海外のメジャーアーティストとも共演。尼崎市に長年住み、2000年には尼崎市民芸術賞を受けた。アロー創設者の北野の引退に伴い、08年から2代目のリーダーを務めた。
バンドマネジャーの西田武生さん(67)は「宗清さんは、ジャズとは何かを北野さんから教わり、トロンボーン奏者として開花した。年を重ね、今度は自分が若い人たちにジャズを伝えたいとの思いを強くしていた」と振り返る。
神戸で毎夏開かれる中高生のコンクール「ジャパンスチューデントジャズフェスティバル」の審査員を務めたり、高砂高校ジャズバンド部などの演奏会にゲスト出演したりと、後進の指導に力を注いだ。
追悼コンサートは、輝かしい音楽人生を振り返る機会にしようと、宗清さんと親交のあった多くの音楽家を迎え、盛大に開催する。
21日の公演は「ジャズナイト」と題し、関西ジャズ界の大御所クラリネット奏者北村英治、ジャズ歌手の阿川泰子、バイオリニスト寺井尚子、ギタリスト押尾コータローが出演。「ボーカルナイト」の22日は、シンガー・ソングライターの渡辺真知子や角松敏生、ブルースバンド「憂歌団」のボーカル木村充揮、歌手KIKOといった個性的な歌い手がそろう。
両公演とも午後6時半開演。各6500円、大学生以下1500円。2日通し1万1000円。チケットはグリークス(TEL06・6966・6555)、チケットぴあなどで販売中。
(藤森恵一郎)