広がれヒマワリの輪 交通事故防止の願い込め 高校生が自動車教習所で種まき
2022/06/13 05:30
交通事故撲滅の願いを込め、ヒマワリの種を植える播磨農業高校の生徒ら=加西自動車学院
交通事故で亡くなった園児が育てていたヒマワリの種を植え、事故防止や命の大切さを考える活動が兵庫県加西市内で広がっている。播磨農業高校(同市北条町東高室)では6日、生徒が昨年栽培し採取した種を、自動車教習所「加西自動車学院」(同市殿原町)の花壇にまいた。来年は市内の小中高校、こども園にも広めるという。
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ヒマワリは、京都府で2011年に亡くなった4歳男児の両親が「息子が生きた証しに」と育て、警察などの協力で、全国各地に種が引き継がれている。
加西では昨年、加西署と播磨農業高校で栽培。同校では、農業クラブの生徒が朝夕、水をやり高さ約2メートルに成長。直径約20センチの花を咲かせた。
今年は、運転を学ぶ加西自動車学院が協力。教習コースの一角に設けた花壇で、生徒と同学院職員ら5人が、直径5センチほどの穴を掘り、種を5粒ほどまいて土をかけた。同学院管理者の清瀬利昭さんは「ヒマワリに込められた思いを教習生に伝えたい」と話した。
2年連続でヒマワリを栽培する同校3年の生徒2人は「後輩たちも活動を続けてほしい」と願った。(敏蔭潤子)