在宅で医療的ケア必要な子どもをサポート 県が初めて「支援センター」加西市に開設
2022/06/15 17:45
医療的ケア児の相談を受け付ける支援センター=加西市若井町
 たんの吸引や人工呼吸器の管理など、在宅でケアが必要な子どもをサポートする「兵庫県医療的ケア児支援センター」が15日、加西市内に開設された。県が社会福祉法人に委託して初めて設置。看護師や相談支援専門員が在宅介護や通園、通学の相談に乗り、社会生活を支える。
          
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 日常生活で人工呼吸器や胃ろうなどを使うケア児は、県内に推定800人いるとされる。支援センターは、社会福祉法人「養徳会」運営の「医療福祉センターきずな」(同市若井町)内に設けられ、成長に応じた在宅介護の手だてや用具の管理などの相談に対応。保育施設や学校に通う場合、市町や関係施設との調整役もワンストップで担う。今後、ケア児の家族が交流できる場も企画するという。
 開所式では、生安衛・県福祉部長が「医療的ケア児が自宅や地域で生活するために、居住する自治体や身近な福祉、医療機関とつなぐ拠点ができた」とあいさつ。きずなの常石秀市院長(60)は「病状や住んでいる地域など、一人一人必要な支援は違う。家族の生の声を取り上げ、オーダーメードの解決策を見つけたい」と話した。
 相談対応は平日午前9時~午後5時。TEL0790・44・2886、ファクス0790・44・2929、メールicare@medical-kizuna.net
(敏蔭潤子、金 旻革)