過去最多13人が名乗り、混戦の様相 参院選兵庫選挙区の立候補予想者と情勢
2022/06/16 05:30
国会議事堂(資料写真)=東京都千代田区永田町1
■兵庫選挙区ー改選数3
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参院選兵庫選挙区は過去最多の13人による混戦が予想される。物価高が暮らしを直撃する中、現職2人の議席確保を目指す自公両党は対策効果をアピール。12年ぶりの議席奪取に新人が挑む立民は「岸田インフレ」と批判し、対決姿勢を強める。ウクライナ侵攻を受けて安全保障も焦点で、新人を立てる共産は憲法改正阻止、現職再選を期す維新は「核共有」の議論開始を掲げ、他党との違いを打ち出す。
自民の末松は、文部科学相として4選を狙う。公務で地元入りの機会は限られるが、県議の会合に顔を出すなどして実績を強調。神戸・阪神間を積極的に回り、無党派層への浸透にも力を注ぐ。
立民の相崎は、国民民主党の擁立見送りにより連合兵庫の全面支援に期待。国民支持の傘下労組にも働きかけ、知名度向上へ地方議員の集会にも頻繁に出席する。5月には立民の泉健太代表が2度兵庫入りした。
公明の伊藤は、再選に向け組織固めを強化。党の「最重点区」指定で県外の党員も応援に入り、業界団体などへの支持拡大を急ぐ。交流サイト(SNS)も活用し「ヤングケアラー」支援の実績を発信する。
維新の片山は、昨秋の衆院選で躍進した党勢を生かし、トップの得票での再選を目指す。国会の合間を縫い、県内選出の国会議員らが地元で開く会合などに参加。事務局機能を充実させ、施策発信に注力する。
2度目の国政選挙に挑む共産の小村。神戸・三宮の駅前で学生らの疑問に答える催しを開いたり、SNSで演説を配信したりと若年層を意識しつつ、憲法改正阻止の訴えで政権批判票の取り込みを図る。
N党は改選数に合わせ、中曽、速水、山崎の新人3人を擁立予定。諸派の稲垣、黒田、里村、西村、無所属の木原はいずれも新人で、それぞれの主張を展開する。
【名簿の見方】先頭行は前回2019年、前々回16年の当選者の政党名を得票順に記載。続くかっこ内の漢数字は改選数、洋数字は立候補予想者数。予想者の氏名(本名の漢字書き。芸名や旧姓などが通用している場合は通称名。敬称略)に続き、16日現在の満年齢、肩書、党派、現元新別を記載。立候補予想者は15日現在の神戸新聞社調べ。名簿の並べ方は(1)参院の各党勢力(2)現元新(3)五十音-の順。自民・末松氏の(安)は所属派閥安倍派の略称。
▽党派の略称 自=自民党、立=立憲民主党、公=公明党、維=日本維新の会、共=共産党、N=NHK党、諸=諸派、無=無所属。16年当選者の「お」はおおさか維新の会。