迷える40代にときめきを 実年齢のコメディーユニットが新作上演 7月8~10日、神戸
2022/06/17 13:21
嘉納みなこ(手前)と出演者=神戸市兵庫区新開地5
「かのうとおっさん」は嘉納みなこと有北雅彦による、1999年結成のコメディーユニット。嘉納いわく「一貫して人間の『いさぎ悪い』ところが好き」で、隠しておきたい欲望の数々を舞台上にさらしてきた。2年半ぶりの本公演は、題して「恐怖!ときめきの館」。実年齢そのままに、迷える40代に迫った作品だ。
神戸・新開地の神戸アートビレッジセンター(KAVC)が注目株を選抜する企画「FLAG COMPANY」の参加作。若手に交じってのオファーには「私たちが驚いた」という。しかも今回、有北は仕事の都合で原案のみ。初の単独作・演出となったが、「独り言をいいながら書いたので、そんなに違いはない」と気負いはない。
主人公はリストラされた40歳の独身男。つまらない日々を送る中、奇妙な屋敷に招かれる。そこにいたのは高校の同級生。青春時代をやり直す彼は、果たしてときめきを取り戻すことができるのか-。
「若い頃はキャッキャと過ごしていたが、気づけば40代。テンションが低くなり、何かを取り戻さないといけないと焦った」。何かとは何か-と考えた結論が、ときめき。「色恋だけでなく、生きる原動力。可能性みたいなものかもしれない」
演劇界でも、気づけば周囲はZ世代が台頭。高尚なテーマにもヒューマンな話にも目もくれずにきたが、「反省するより、年齢なりの煩悩を肯定していきたい」。不寛容さを増す一方の世の中に「まじめなものより、ふざけたものをぶつけて突破口に」という笑いのスタンスは揺るがない。
7月8日午後7時半▽9、10日午前11時、午後3時-の5回。一般前売り3千円、当日3500円。予約は公演サイトから。KAVCTEL078・512・5500
(田中真治)