明石市長投稿は「秘密漏えい」 百条委報告、市会本会議で可決
2022/06/30 12:59
泉房穂市長
兵庫県明石市の泉房穂市長が川崎重工業への課税額をツイッターに無断で投稿した問題を巡り、市議会は30日の本会議で、調査特別委員会(百条委員会)が、地方税法で禁じる「秘密の漏えいに当たる疑いが強い」とした調査報告書について採決、賛成多数で可決した。
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泉市長は2月、法人市民税課税額が載った書面の画像を投稿し、10日ほど後に削除した。地方税法は税を徴収する事務従事者の守秘義務を定めている。
本会議では、議員3人による質疑、討論の後、百条委の報告書が原案通り可決された。
百条委は、市議会の複数会派の提案によって4月に設置された。証人尋問で泉市長は、投稿が違法でない理由に「目的の公益性」などを挙げ、同社との面談内容を伝えることが市民の知る権利に寄与すると主張した。
これに対し、百条委の調査報告書は「協議内容が断片的に記されているだけで、一定の政策判断が行われたことは伝えられていない」と指摘し、投稿について「社会一般の利益に関わる目的を見いだせなかった」とした。(長尾亮太)