MARUDORI#みんなで考える参院選(5)見渡せば外国人、欠かせぬ労働力に 私たちは…

2022/07/01 15:00

職場を後にする外国人労働者ら=加東市内

 夕方、家路に就く外国人労働者の群像は、ここでは日常の光景だ。 関連ニュース 福岡高裁も参院選「違憲状態」 1票の格差訴訟で3件目 参院選、選挙無効請求を棄却 広島高裁、「1票の格差」訴訟 1票の格差、3高裁「合憲」判断 7月参院選、最大3・13倍

 兵庫県加東市内の工業団地。のどかな道に突如、自転車や単車が大挙する。市内在住の外国人は2020年度末までの5年間で2・6倍増に。「コロナで減ったけれどまたすぐ戻るやろう。なんせ日本の若いもんがおらんから」。そばで農作業していた高齢男性がつぶやく。
 見渡せば働く外国人の姿はあふれている。兵庫県内では約4万5千人(21年)に上る。農水産業、製造業などは技能実習生の存在が欠かせなくなっている。
 19年施行の改正入管難民法では外国人の就労を拡大。一方、低賃金や長時間労働など問題が少なくない技能実習制度は、見直しの求めが高まっている。
 加東市国際交流協会は日本語教室などを開催。担当者の言葉にはっとする。
 「日本を知り、地域になじもうと通う方が多い。私たちには彼らを隣人として迎える体制ができているでしょうか」
(小林良多)
 =「#みんなで考える参院選」シリーズはおわり=
【特集ページ】参院選2022

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