アニメ界の巨匠・山本二三さんが描く朝来 神子畑選鉱場跡など3点初公開へ

2022/07/02 11:35

「朝日に輝く神子畑選鉱場跡」((c)山本二三)

 兵庫県朝来市の神子畑(みこばた)選鉱場跡や生野鉱山、竹田城跡を描いた山本二三(にぞう)さんのオリジナル作品3点が9日から、あさご芸術の森美術館(同市多々良木)で開かれる「アニメーション美術の創造者 新・山本二三展」(朝来市、神戸新聞社など主催)で初めて公開される。日本遺産「銀の馬車道 鉱石の道」の認定5周年に合わせて、同市が山本さんに制作を依頼していた。(小日向務) 関連ニュース 【写真】火垂るの墓 捨てられた思い出 【写真】もののけ姫 シシ神の森 【写真】2020年に植野記念美術館で開かれた「山本二三展」


 「朝日に輝く神子畑選鉱場跡」は、巨大な液体分離施設「シックナー」を中心に描いた作品。山本さん自身が昨年、それぞれの遺産を訪れた後、制作していたという。選鉱場跡は、人気ロックバンド「ウーバーワールド」の曲「HOURGLASS」のミュージックビデオの撮影地にもなった。
 山本さんは長崎県五島市出身。テレビアニメ「未来少年コナン」で初めて美術監督を務めた後、「天空の城ラピュタ」や「もののけ姫」「火垂(ほた)るの墓」など、スタジオジブリのアニメ作品で美術監督や背景画を担った。「時をかける少女」「じゃりン子チエ」など数多くの作品にも関わった。
 新・山本二三展は、全国各地で開かれた「山本二三展」に、新たな作品を加えて構成を改めた個展。今年3月、富山県高岡市で始まった。朝来市では近畿で初めて開かれ、約230点が展示される。
 8月30日まで。水曜日と7月19日休館。入館料は一般800円、大学高校生500円、中小学生300円。あさご芸術の森美術館TEL079・670・4111

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