【詳報】六甲ライナーで車両故障 始発から運行本数2~3割に、復旧めど立たず

2022/07/05 12:09

改札前の入場規制の列に並ぶ乗客ら=5日午前9時58分、神戸市東灘区、六甲ライナー住吉駅(撮影・長嶺麻子)

 4日午後11時10分ごろ、六甲ライナーのアイランド北口-南魚崎(神戸市東灘区)間で、マリンパーク発住吉行きの車両異音を運転士が感知し、点検の結果、車両の傾きと故障が確認された。乗客約20人は線路上を歩いて避難したが、けが人はなかった。故障車両の移動作業のため、同ライナーは5日始発から片側車線のみを使った単線運行となり、運行本数が大幅に減少。各駅で入場規制などが生じた。神戸新交通によると、正午現在、復旧のめどは立っておらず、住吉-アイランドセンター間で代替バスを手配した。 関連ニュース 【写真】改札前には車両故障を知らせる掲示板があった 六甲ライナー、システムと車両間で通信不良か 走行中に突然曇る窓ガラス六甲ライナーの謎に迫る

 同ライナー各駅では早朝から通勤・通学客らが長い列をつくった。住吉駅の駅員によると、午前8時半ごろをピークに約200メートルの列ができた。減便を知った人たちが職員らに状況を尋ねる様子が見られ、ホームでも列車待ちの人があふれた。通勤で利用する会社員の男性(43)は駅で初めて入場規制を知り「アナウンスもなかったので、もっと早く知れたらよかった」と話した。
 六甲アイランドにある神戸国際大1年の男子学生(18)は1時間以上魚崎駅で待った挙げ句、電車は大学最寄りのマリンパーク駅の手前で折り返すため、雨中を1駅分歩くことに。「大学から『きょうは来なくていい』と連絡が届いた友人もいるけど、僕にはまだない。欠席にならないことを祈りながら一応行く」と疲れた様子だった。
(まとめ・斎藤 誉)

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